【防災知識】避難所のペット問題20(両生類7 有尾目2)

有尾目(有尾類)は幼体ではどの種も、エラ呼吸で水中で生きますが、成体になると種によって生きる場所が違うので、飼育環境が変わります。
地上で生きる種には、湿った床材を敷いて、水浴び用の水容器を置きます。
地上と水中を行き来する種には、水中部分と陸地部分を半分程にします。
エラ呼吸のまま水中で生きる種には、底に口に入らないサイズの砂利か、食べてもそのまま排泄される程、細い砂を敷くと良いのですが、何も敷かず水だけでも問題ありません。

有尾目は高温に弱く、30℃を超えないようにしなければいけないので、春から秋の期間は、エアコンで室温調整(真夏日はエアコンをつけたまま)した飼育になります。
有尾目は比較的低水温を好むので、冬場に水面に氷が張らない様に気をつける、その程度の水温管理で良いので、多くの種ではヒーターは不要です。
夏場に注意が必要で、特に水中で生きる種は、エラ呼吸と皮膚呼吸をしているので、水温が28℃以上になると、水の溶存酸素の飽和濃度が減少する為に、エアーポンプを使用しても、水に酸素が溶け込みにくくなる事で酸欠になります。
この部分は魚類と共通しています。

水は 魚類1 で説明した様に管理してください。
床材は 両生類1·2 で説明した様に管理してください。
他にも園芸用の赤玉土や、ソイル類(土を粒状に焼き固めた物)なども床材にできます。
水ゴケを使用した場合は、水ゴケを飲み込んでしまうと消化できないので、水ゴケの無い位置で給餌してください。

水槽やプラケースでの飼育になると思いますが、カエルは壁に張り付き高く飛び上がるので、皆さん脱走対策を考えますが、有尾目も這い上がって少しの隙間でも脱走するので(パイプやチューブやコードの隙間も塞ぐ)、しっかりとした蓋が必要です。
しかしある程度通気性もないと、ケース内が蒸れたり菌が繁殖して、体調を崩してしまいます。

野生下では捕食されない為や捕食する為に、隠れている事が多いので、隠れる場所を用意してください。
ただし隠れる物が重かったり不安定な場合、隠れる物の下敷きになって、そのまま死んでしまう事があるので、よく考えて選び配置してください。
照明を設置する場合は、電球や蛍光灯では温度が上がるので、温度の上がりにくいLEDランプにしてください。

もし避難所で有尾目を飼育可能になったとしても、避難者よりペットを優先して、エアコンのある部屋を、使用するというのは無理なので、避難所で飼育できるのは北陸の場合、秋の終わりから春の初めまでです。

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