家具の上部で固定する、ポール式器具とハニカムボード方式の説明をします。
ポール式器具は板をあてがった天井と、家具の上面壁側両端との間で、2本のポール式器具を突っ張り固定します。
ポール式器具は長い程効果が弱くなるので、天井と家具の距離が60㎝を超える場合は、使用をお勧めできません。
ポール式器具を天井に直接当てると、天井が窪んだり割れたりします。
天井にあてがう板は、家具の上面以上の大きさで、厚みは少なくとも9㎜できれば12㎜必要で、厚みが無いと板のしなりで、天井が窪みます。
家具の上面の板に、中空の部分があり強度が弱い場合は、補強の為に家具にも板をあてがいます。
ポール式器具は様々なサイズがあるので、必要なサイズを確認してから購入してください。
長所としては、正しく設置すれば傷が付きにくいです。
短所としては、背の低い家具には使えません。
ハニカムボード方式は、家具の上面に滑り止めマットを敷き、衣類を固く詰めたダンボール箱を置き、残りの隙間に新聞紙やタオルを詰めます。(隙間が1㎝位なら新聞紙、3㎝位ならタオルでしょうか。)
ダンボール箱が弱く、中から衣類がはみ出そうなら、色々な位置や方向に、テープを巻いて補強します。
ダンボール箱1つでは強度が足らないので、2つ以上並べます。
ダンボール箱を2段重ねにすると、上側のダンボール箱が抜け落ち易いので、ダンボール箱は重ねないでください。
長所としては、傷が付きにくいです。
不要になった衣類を活用できます。
短所としては、背の低い家具には使えません。
丁度良いサイズのダンボール箱が、家にあれば良いのですが、無ければ探して購入する必要があります。
ポール式器具とハニカムボード方式の、共通したポイントや注意点は、斜めの天井には使えません。
軟らかい材質の天井(岩綿吸音板など)には使えません。
和室によくある竿縁(さおぶち)天井や、目透かし天井などには、強度が弱いので使えません。
天井裏の下地などが軽量鉄骨(LGS)の場合も、強度が弱いので使えません。
家具が2段重ねの場合は上下連結が必要で、両側面の前側端2ヵ所で上下連結します。
天井に手がとどく高所作業なので、絶対に無理をしないで、安全に作業してください。