【防災知識】転倒防止4

家具の上部で固定する、L字型金具とチェーン式器具の説明をします。
転倒防止も4回目となりました。
これまでは
1回目(収納の形態について)
2回目(家具の配置について)
3回目(固定器具について)
を扱ってきました。初見の方は1回目からどうぞ。

L字型金具は家具の上部壁側両端と、背後の壁とをネジで固定します。
ネジ止めしない接着タイプもあります。

長所としては、ネジ止めタイプはネジが効けば、固定の効果が高いです。
背の低い家具にも使えます。

短所としては、家具と壁に傷が付きます。
L字型金具の位置でネジ止めしようとしても、下地が無くネジが効かない事が多いです。(家具の上部壁側両端ではなく、家具の両側面壁側上端なら、下地があるかもしれません。)
接着タイプは壁の材質に左右され、塗壁や凹凸のある壁紙や古い壁紙の壁には、接着しても簡単に剥がれてしまいます。

チェーン式器具は家具の上部前側両端と、背後の壁とを連結して固定します。
材質はチェーンとワイヤーとベルトがあり、ベルトタイプは壁に対して、ベルトの左右が直角になる様に張ります。
チェーンタイプとワイヤータイプは、壁に対してハの字や逆ハの字になる様に張ります。
2本のチェーンやワイヤーが、完全に左右対称でなくても良く、多少左右で角度や長さに違いがあっても構いませんし、ピンと張らずに多少弛みがあっても問題ありません。
ベルトタイプよりチェーンタイプやワイヤータイプの方が、自由度が高いのでお勧めです。

長所としては、下地の位置に合わせられます。
背の低い家具にも使えます。

短所としては、家具と壁に傷が付きます。
下地を探す必要があります。

L字型金具とチェーン式器具の、共通したポイントや注意点は、和室で塗壁(ぬりかべ)の場合は、家具の固定先は柱にしてください。
塗壁も廻り縁(まわりぶち)も長押(なげし)も、強度がありません。
壁の中の下地と柱や間柱が交差している位置に、長めのネジで止めるのが理想ですが、知識と道具がないとその位置は見つけられません。
固定先の壁が板の場合は、板の厚みが12㎜以上でしっかりしていれば、板の端以外どこにネジ止めしても良いです。
家具が2段重ねの場合は上下連結が必要で、両側面の前側端2ヵ所で上下連結します。

建築の専門用語がいくつか出てきましたが、私では説明できないので検索して調べてください。
L字型金具とチェーン式器具は下地が重要なので、次回は下地について説明します。

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