転倒防止の5回目となります
これまでは
・1回目(収納の形態について)
・2回目(家具の配置について)
・3回目(固定器具について)
・4回目(L字型金具とチェーン式器具について)
を扱ってきました。初見の方は1回目からどうぞ。
今回は、家具の固定先の「壁の下地」について説明します。
住宅には木造だけでも、様々な工法があります。
木造軸組工法(在来工法)では、横方向の下地や、下地と交差している柱や間柱の位置にネジ止めします。
木造枠組壁式工法(ツーバイフォー(2×4))や、木質系プレハブ工法では、横方向の下地が無い場合が多いので、柱や間柱の位置にネジ止めします。
下地は床から、91㎝と121㎝と152㎝と182㎝と212㎝と243㎝に、ある場合が多いです。(一尺=30.3㎝毎に下地)
自分で下地を探したり、家具の固定ができない場合は、建築系の職人さんを頼ってはどうでしょうか。(土木系の職人さんは、道路や基礎などの方のスペシャリストなので、知らないはずです。)
大工さんなら確実にできますし、電気屋さん配管屋さん内装屋さんにも、できる人が多いはずです。(私もその職人の一人です。)
和室によくある塗壁(ぬりかべ)の場合は、家具の固定先は柱にしてください。
壁の中の柱が軽量鉄骨(LGS)の場合は、柱の位置にネジ止めします。
ただしマンガの本棚の様な、軽い家具なら良いのですが、タンスの様な重い家具だと、強い力でネジが抜けてしまう可能性が高いです。
軽量鉄骨(LGS)の柱(スタッド)は0.8㎜の亜鉛メッキ鋼板を、折り曲げて作られていて、柱の中は中空になっています。
柱(スタッド)の位置に中空壁用アンカーを使えば、強い力にもある程度耐えられます。
壁がコンクリートの場合は、コンクリート用アンカーを使います。
他にもブロックやALC(軽量気泡コンクリート)など、建材によって使う物や方法が変わります。
ネジの場合は外すと、残るのは小さな穴だけなので補修できますが、アンカーの場合は外せなくなったり、指が入る程の穴が残ったりするので、借家の場合はアンカーを使わないでください。(もちろんネジ止めして良いかも、問い合わせた方が良いです。)
また建築の専門用語が出てきましたが、検索して調べてください。